一人でサーフしていると沖へ向かってサーファー二人がパドルしてきた。まずは軽く会釈するとアイコンタクトをしてきた。真っ黒な体でがっちりしたガタイ、、。腕にはタトューが見える、、。ピークを避けてショルダーへ移り波を譲る事にする。80年代と思われる黄ばんだボードで波をつかみ豪快に波に乗って行く、、。波を知り尽くした感がある、、間違いなくローカルサーファーだ。
すると向こうから話しかけてきた。『どこから来た?』日本の静岡というところです。『日本は波はいいのか?』低気圧と台風が来ればいいよ。『台風の時はここも良い波だぞ!』『ここのポイントはどうやって知った?』ネットで調べて知ったよ。ここは日本人のサーファーは来るの?『いや来ない!ローカルがl厳しいからな、、。』『おまえはラッキーだぞ!もし2〜3人でこのポイントへ入って来たらこれだ!!』と言いながら手を振り上げ首を切る真似をする、、、。お〜怖〜、、。『おまえもポイントを持っていれば俺たちの気持ちが分かるだろ!!』うん、うんとうなずく。するとオーバーヘッドのセットが入る!!みんな一目散に沖へ逃げて波をスルーする。『今の波はおまえにベストな波だったぞ!(笑い)』その波は掘れ過ぎていて、とてもテイクオフできる波ではない。そんなジョークにみんなで笑った。
未開の島として今までベールに隠され続けるこの島。島の人々はとてもメローで笑顔の絶えない良い人ばかりだった。一方、海の中は波も人もハードだったのがとても印象的だった。これからも人々に知られる事なくローカル達にポイントは守られ波はブレイクし続けていく事だろう、、、。世の中にこんなポイントが存在してもよいと思う、、。僕はローカルが守り続けるこの島を”心の中にそっと閉まっておこう”と思った。完結