HYDROGLAS の職人、Mike.

職人の言葉が最も似合う、ラミネート職人のMikeの取材です!2年前には122.5kgのマグロを釣ったというストーリーも話して頂けました!Enjoy!!

HYDROのラミネートはとても強く仕上がりが良いと好評ですが、コツや秘密などありますか?

サーフボードのラミネートに使用するレジン(樹脂)は他の使用目的のレジンと比べると、とても弱いって聞いた事がありますか?ブランクスの白さを強調するために、できるだけ透明なレジンを使用しますが、レジンは透明に近づければ近づけるほど弱くなります。板の丈夫さはファイバーグラスが重要です。私はJPSファイバーグラスなど、ラミネートに使用する材料はアメリカで作られた物しか使いません。JPSファイバーグラスはこの業界の中で最も質が良く、丈夫なクロスで、海外から輸入された物とは違います。4オンスのファイバーグラスを例にあげますと、JPSファイバークロスは正確な4オンスに最も近く、輸入されたクロスよりもしっかりとしています。クロスは丈夫さの原点です。ファイバークロスが少なく、弱ければ弱いほどサーフボードも弱く仕上がります。
材料にもこだわりを持つことが重要だと思います。

エポキシーやAvisoなどの沢山の素材が出ていますが、今後はどのように変化していくと思いますか。

新しい素材のサーフボードへ乗った感じはユニークだと思いますが、私はエポキシ樹脂でのラミネート作業やAvisoには興味がありません。それらのサーフボードを作る工程は、ポリエステル樹脂を使う工程とは全く違います。彼らは彼らの目指す方向を頑張れば良いと思います。ポリエステル樹脂を使ったラミネート作業は、この仕事をはじめた当初からほぼ30年間続けていて、作業時間のコントロールや製品を一定に仕上げる事を研究してきました。私にとっては、ポリエステル樹脂でのラミネート方法が最も便利が良く、こだわりもあります。ポリエステル樹脂が手に入る間は、この方法を続けて行きたいと思います。私にとってポリエステル樹脂でラミネートをする事が全てです。

レジンカラーワーク、エアーブラシ、テーピングがいつも綺麗で完璧ですが、誰が担当をしていますか。

私が担当しています。ポリエステル樹脂に直接に色をつけるレジンカラーワークは10年の経験があります。それは、エアーブラシが開発される前に行われていた作業で、レジンカラーワークとエアーブラシはまったく異なります。60年代や70年代の頃のサーフボードに色を入れる方法は、レジンカラーワークがメインでした。しかし、70年代の中間頃にエアーブラシが始まり、作業が大変なレジンカラーワークはだんだんと姿を消しました。エアーブラシは作業性がとても良く普及しました。
10年ほど前の話になりますが、私の友達がレジンカラーワークで板にカラーリングをしたいと思い、レジンカラーワークをやっている工場を探しましたが、サンクレメンテでは見つける事が出来ませんでした。そこで、私に頼んできたのです。私は挑戦し成功しました。その噂を聞きつけた多くのお客様がロングボードを持ってきて工場がとても忙しくなりました。色々な工場のお客様が移ってきて、多くのビジネスを呼びました。その事を知ったまわりのグラス工場も負けじとレジンカラーワークをはじめた事を覚えています。現在ではどの工場もやっている作業です。完全に復活ですね。レジンカラーワークは作業代が高く、高価な物です。エアーブラシの方が安くできます。

写真の青色の板はレジンカラーワークです。そのデザインはエアーブラシでも出来ますが、樹脂に色をつけて作業した方がより良い仕事ができます。このお客様のオーダーは板のデッキだけにカラーワークでしたので、フォームの上へ直接しています。通常、フォームの上にはクロスとレジンが最初にきますが、この場合はカラーレジンワークをフォームの上にして、その後に通常のサーフボードのラミネート作業をします。この方法はナイスでキレイなラインが描けます。10年の経験で今では簡単に仕上げられるようになりました。しかし、個人的には一色で決めるほうが好みです。

エアーブラシは誰が担当をしていますか?

エアーブラシは8ヶ月ほど前に始めました。エアーブラシをする多くのアーティストはあてになりません。彼らはアーティストですので、自分がエアーブラシをする気分の時など、自由気ままに仕事をします。納期の事なども考えてくれません。私もアーティストですので、挑戦してみました。エアーブラシを初めてやった後、簡単さに驚きました。今ではエアーブラシでのデザインもします。この業界の多くの人は1~2種類の作業しかできませんが、私はサーフボードを作る全ての作業ができます。倉庫などで全ての工程をやっている人はいるかもしれませんが、1級品質のサーフボードを最初から最後まで仕上げる事ができる人はなかなかいません。

魚釣りの写真が多く飾ってありますね!?

一年に2回はサンディエゴから35メートルもある大きな船で17日間のマグロ釣りを楽しんでいます。食事つきで毎日釣りをするだけの生活です。特にマグロ釣りが大好きで、サンクレメンテ辺りでは釣りはしません。今年は117キロオーバーのマグロを釣りました。寿司も大好きでマグロは特に好きです。サンディエゴのフィッシュマーケットでは釣ったマグロでマグロジャーキーを作ってもらえます。2年前は122.5キログラムのマグロを釣りました。息子も魚が大好きです。ハマチは引きが強いからハマチ釣りも楽しいですね。電話もレジンも無いところで、毎日魚を釣って食べて寝るだけの最高な生活が私の趣味です!